Wednesday, February 15, 2006

ホリーとミキティ

二人とも不健康だ。
IT業界に巣食う奴なんて、何処かしらに病を抱えている。
だからうちらの業界では、「定年四十歳」が通例だ。

ホリーは頑張った。
ただ、自分を偉い人間だと誤信させられただけだ。

周囲の小悪党におだてられ、実父に「息子は現代の信長だ」と自慢され、自分は自分で「東大を蹴ったほどの大した奴」と満悦し、こうなっただけだ。

ビル・ゲイツと肩を並べられると、思い込んだ哀れな阿呆なのだ。
ホリーがgoogleと組んだと豪語したとき、わたしは早々にLから引き揚げた。
googleの歴史は浅い。Googleの創始者をご存じだろうか。
Sergey BrinとLarry Pageの二人だ。
この二人は、スタンフォード大学のコンピュータ サイエンスの博士課程で出会い、Googleを創設して一九九八年より事業を開始している。

たったの八年だ。
Lとは格が違うのに、ホリーは「自分のほうが商才に長けている古参者だ」と、勘違いした。

ミキティは世渡りが上手だろう。いつも後出しして勝つか、負けても失敗を隠すすべを持っている。
ミキティも一時血迷ったが、彼の最たる天恵は、己を知っていることより、よき助言者が周囲にいたことだ。

ホリーには、誰一人、親身になってくれる人がいなかった。
金を捻出させられ、罪を擦り付けられただけ。
自分も同じこと他人に遣ってきたのだから、自業自得だが、「容疑者」と呼ばれた時はショックだった。

六ヒルには、誰が居残るのだろう。
回転ドアで殺された男の子の悪霊が、今も尚、あの地帯を漂っている気がする。
皆もう忘れてしまっただろう、あの坊や。
ホリーは気にもせず、迷惑がった。
ミキティは献花した。

どの道、IT業界は潰れるだろう。
わたしはさっさと抜けたからよかった。負け惜しみじゃない。ちゃんとSAとして時差勤務で働いている。
キツイけど年収はいい。
聞こえもいい。
中身はぼろぼろだけど。

もうじき、世界の蜘蛛の巣が破れるだろう。
ケータイで五十万円儲けたなんてのは嘘っぱちだ。
彼等は投資額を隠している。
百万円投資して五十万円儲けたって、大赤字じゃないか。
だからPONZが蔓延って、日本でも12DPからの払い出しに青褪めるのだ。
冷静に計算すれば、必ず赤字になるのは明らかだったのに。
ま、わたしはわたしは携わったサイトの宣伝だけはしている。
騙し、だ。
とはいえ、堅実なサイトばかりなので、今のところ損も得もしていない。
宣伝しといてなんだけど、さっさと抜けよう。
Lは法廷でもLEFTだったな。

0 Comments:

Post a Comment

<< Home