Sunday, June 22, 2008

NABA

NABAとは

正式名称は「日本アノレキシア(拒食症)・ブリミア(過食症)協会」で、Nippon Anorexia Bulimia Associationの頭文字をとってNABA(ナバ)と呼んでいます。
NABAは、摂食障害からの回復と成長を願う人々の集まりです。摂食障害者が居心地よく安心して集える場の中で、仲間と出会い、理解と共感を通して相互に助け合うことを目的とし、自助グループとして活動しています。
★摂食障害とは・・・
摂食障害には、食べ物や食べる行為を拒む「拒食」、食べることをやめたいと思っても食べ続けてしまう「過食」、食べたものを意識的に吐き出してしまう「自己誘発嘔吐」のほか、食べ物や食べ方のこだわり、偏食、下剤・利尿剤乱用などの症状があります。
さらに、心身ともに傷つき、登校・出社拒否、アルコール・薬物への依存、ひきこもり、家庭内暴力、強迫神経症、盗癖、自殺企図、その他の依存症等も含めて、本人の抱える問題は多岐にわたっています。
また、人並み以上にしっかりと社会人や主婦としての役割をこなしていたり、医療・福祉・教育などのいわゆる援助職に就いている人も珍しくはありません。
いずれにしても、社会でも家庭でも「自分の居場所」があるという実感をもてず、孤独と疎外感を抱えているという点が共通してみられます。

NABAでは、こうした症状の背景に耐えがたい寂しさや生きていくことへの恐怖、自己肯定感や自尊心の欠如などがあり、対人関係や生き方の中にこそ、本質的な問題があると考えています。

★NABAでの回復と成長とは・・・
私たちにとっての回復と成長とは、摂食障害の症状がなくなることだけを意味していません。
ですから、NABAでは症状だけを問題として取り上げ、無理に止めさせようとしたり、説教をしたりはしていません。回復や成長のために大事なのは、症状も 含めた今の自分を責めずに認め、少しずつありのままの自分を受け入れていくことです。あくまでも個々人が”自分らしさを尊重・肯定し、自分らしい回復や成 長を探し求め、選択していけること”を願っています。
そのためにも、まず一人で悩むことをやめ、ありのままの自分でいても大丈夫な、安心できる場所・人を求めることが大切です。
特に同じ悩みを抱えたもの同士が出会い、その体験と問題を分かち合う中でこそ、回復や成長が獲得できると信じて、NABAでは私たち自らの安全な場の確保と提供を最優先にしています。
★NABAのモットー・・・
NABAのモットーは「いいかげんに生きよう」です。
私たち摂食障害者は何事も「これしかない」「どっちが良いか悪いか、正しいか正しくないか」といった白黒思考的な狭い価値観で生きていたり、「とにかく最 後まできちんとやらねば」といった完璧主義の結果、つい頑張りすぎてしまうか、全く何もやらない「all or nothing」の傾向があります。
そのため、直接NABAへ来所できない人も含めて、個々人が個々の選択肢を増やし、「今したいこと、できること」を大切していけるようにとの願いをこめて、「いいかげんに生きよう」を合言葉にしています。

1987年4月 NABA発足
1991年 グループの安全性・対等性・存続性のため、会員(メンバー)制とする。
1994年 東京都世田谷区上北沢に事務所とミーティング場を常設する。
~現在  

なお、会員(メンバー)制は東京・上北沢のNABAに限ります。
他にも、全国各地域でNABAグループがありますが、本部・支部などの上下関係ではなく、連携をとりながら個々に独立した活動を行っています。  →地域ネットワーク


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